ガーネットの沢
長野県和田峠 ザクロ石
宝石名でガーネットといったほうが通りがいいかな。
ここは知る限り、もっとも興奮する「宝石探し」が出来るトコ。
日本の鉱物は色がなくてつまらない。(オメエが言うな!)
でもここ和田峠のザクロ石を採っている時は本当に宝石探しをしている気分に浸れる。
やはり高尚な研究目的の鉱物学者のみならず、山師のたぐい(私も含めて)にとっても魅力的なのか、現場の掘り返されようは尋常ではない。斜面に生える木も根こそぎのダメージを食らっている。
昔はいいものが採れたこともあったというが、現在(といっても私が行った時期をさらに遡ること十数年前、その本が書かれたころ)はもう見つからないといわれていたのにこの有様は今でも人が入っているということか?(現に自分が入ってるケド)
ザクロ石の完全な結晶は十二面体、もしくは、二十四面体のコロっとした、よくある多面体のサイコロのような形をして、ここのものは濃い黒紅色。

沢がチョロチョロ流れている。
砂利をすくって、ザルの中に入れ、揺する。たまに、砂利に混じって、日の光に照らされた、キラリとワイン色に輝く小石が見つかる。
人工的にカットしたのかと思わせる幾何学的立体の形状と、
渇いた姿は真っ黒なのだが、濡れて光に照らされるとまさに宝石の耀きを見せるこの美しさにどれだけ多くの人が夢中になっただろうと想像する。
といっても数mmの小さなものばかりで、四周完全体はまったく見つからず、オっ!と思って拾い上げると半面しかない。母岩にお面のように張りついている。
欠けたり割れたりというのではなく、結晶の生成過程でこの形になったのだろう。
カエルやサンショウウオを逃がしながら、しばらく時間がたつのを忘れた。
緑のマーカーの当たり、沢の砂利を探せば小粒の不完全体結晶が採れる。

